森吉町粒様川（２００１．９．７～８）
　
　森吉町にある人造湖、太平湖に注ぐ川は数多くあるが、この中で三階の滝を有すノロ川と並んで長い川が粒様川である。
この粒様沢川へは昔は船でしか行くことができなかったが今は林道を通り入り口まで車で行くことができる。

　太平湖を過ぎ鹿角まで続く六郎沢林道から右折し稜線に延びる土川林道へ越えていくとその入り口はあるが、そこまで行
く間の道路は急で荒れているので普通の乗用車では無理であると思われる。

　入り口付近で粒様川は林道と平行して流れる土川と合流するので粒様川への遡行は先ず土川の横断から始まる。

　土川を横切り粒様川の左を走る軌道跡に登りしばらく進んで行くと最初の滝の上に出る。ここは水が多いと横切るのがむず
かしい場所なので雨の後は行かない方が無難である。

　滝の上を横切りしばらく川の中を進んで行くと２つ目の滝に行き当たるがこの下は狭く深い淵が続くので淵の手前からまた
左の上の方にある軌道跡に登り滝の上へと進む。延々と川の中を進んで行くことになるが約４時間でいつものキャンプ地ニセ
二股に到着する。殆ど毎年この場所にテントを張っているがこの場所はブナ林に囲まれた気持ちの安らぐ私にとって最上の場
所である。

　テントを設営しいよいよ源流部へと向かう。約１５分で右の様沢と左の粒沢の合流点に着き、最初は先ず右の様沢を目指す。
　
５分ぐらい行くと早くも最初のスラブが現れる。上の稜線へと続くスラブは２００ｍもあると思われれ、県内の沢でもこのようなスラ
ブが続く場所はほかにはないと思われる。第１のスラブを過ぎると第２、第３のスラブが現れ雄大な景観がしばらくは続く。最後
は滝に行く手を阻まれ終点となるがこの上流には１枚岩の上を９段に流れる九階の滝がある。

　合流点からここまでの所要時間は約４０分である。今度は引き返して左の粒沢に向かうがこちらは雰囲気がガラリと変わり
清々しい清流がしばらく続き最後は５ｍぐらいの魚止めの滝で終点となる。

　何年か前にこの魚止めの滝を登り上流へと行ったことがあったが上流はブナの原生林が続く広大な場所であったように記
憶している。この粒様川は何回も行っている気に入った場所であるが距離が長いのが難点である。